1. ビザの種類
アメリカの学生ビザには主に2つの種類があります:F-1ビザとM-1ビザ。
F-1ビザは、アメリカの認定された学校や大学でフルタイムの学術コースまたは言語トレーニングプログラムに参加する学生向けのビザです。F-1ビザを持つ学生は、コースが終了するまでアメリカに滞在することができます。また、特定の条件下で、学業と関連した雇用(オンキャンパスの仕事、必須の実習(CPT)、オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)など)に従事することも可能です。
M-1ビザは、職業訓練を目的とした非学術または職業コースに参加する学生向けのビザです。M-1ビザを持つ学生は、コース期間中、そしてコース終了後30日間(「グレース・ピリオド」)アメリカに滞在することができます。ただし、M-1ビザを持つ学生は、訓練プログラムの一部として必要な場合を除き、雇用に従事することは許可されていません。
これらのビザの申請には、まず適格な学校に入学を許可され、その学校からI-20フォーム(Certificate of Eligibility for Nonimmigrant Student Status)を受け取る必要があります。その後、ビザ申請料を支払い、オンラインでDS-160ビザ申請フォームを提出し、ビザ面接を予約します。面接は通常、申請者の居住地に最も近いアメリカ大使館または領事館で行われます。
これらのビザの違いと申請条件を理解し、自分の学習目標とプログラムに最適なビザを選択することが重要です。
2. 申請プロセス
アメリカの学生ビザの申請プロセスは以下のステップで進行します。
- 適格な学校への入学許可: まず、適格な学校に入学を許可される必要があります。その学校からI-20フォーム(Certificate of Eligibility for Nonimmigrant Student Status)を受け取ります。
- ビザ申請料の支払い: 次に、ビザ申請料を支払います。料金はビザの種類により異なります。
- DS-160ビザ申請フォームの提出: オンラインでDS-160ビザ申請フォームを提出します。このフォームは、アメリカ大使館または領事館でのビザ面接の前に提出する必要があります。
- ビザ面接の予約: DS-160フォームを提出した後、ビザ面接を予約します。面接は通常、申請者の居住地に最も近いアメリカ大使館または領事館で行われます。
- ビザ面接: 面接官はあなたのビザ申請を審査し、あなたがビザの要件を満たしているかを判断します。
- ビザの発行と受け取り: ビザが承認されると、あなたのパスポートにビザが発行され、あなたに返却されます。
これらのステップを通じて、アメリカの学生ビザの申請プロセスは進行します。各ステップは時間と準備を必要としますので、早めに申請を開始することをお勧めします。
3. 必要な書類
アメリカの学生ビザの申請には以下の書類が必要です。
- 有効なパスポート: アメリカへの旅行に有効なパスポートが必要です。パスポートは、アメリカ滞在期間を超えて少なくとも6か月有効である必要があります。
- 非移民ビザ申請、DS-160フォームの確認ページ: オンラインでDS-160ビザ申請フォームを提出し、その確認ページを印刷します。
- 申請料の支払いレシート: 面接前に申請料を支払う必要がある場合は、そのレシートを持参します。
- 写真: DS-160フォームをオンラインで提出する際に写真をアップロードします。写真のアップロードが失敗した場合は、要件に合った形式で印刷した写真を持参します。
- 非移民(F-1)学生ステータスの資格証明書、I-20フォームまたは職業学生の非移民(M-1)学生ステータスの資格証明書、I-20フォーム: 学校がSEVISデータベースにあなたの情報を入力した後、学校からI-20フォームが送られてきます。あなたと学校の担当者がI-20フォームに署名する必要があります。
これらの書類を準備し、ビザ面接に持参します。面接官はあなたが学生ビザの要件を満たしているかを判断するために、これらの書類を確認します。
4. 申請料
アメリカの学生ビザの申請には以下の費用が発生します。
- SEVIS料金: 学生と交換訪問者情報システム(SEVIS)は、非移民学生(FおよびMビザ)と交換訪問者(Jビザ)を追跡するためのインターネットベースのシステムです。SEVIS料金は、I-20フォームを受け取った後、ビザ面接の前に支払う必要があります。
- ビザ申請料: ビザ申請料は、DS-160フォームを提出する際に支払います。この料金は非返金性で、ビザが発行されるかどうかに関係なく支払う必要があります。
これらの費用は、ビザ申請の一部として必要です。費用は変更される可能性がありますので、申請前に最新の情報を確認してください。
5. 面接の準備
アメリカの学生ビザの面接に向けて、以下の事項を準備し、期待することを理解することが重要です。
- SEVP認定学校への入学許可の証明: SEVP認定学校への入学許可を証明するために、I-20フォームと学校からの入学許可書を持参します。
- 財政能力の証明: 学費と生活費(I-20フォームに記載された金額)を支払う財政能力を証明するために、銀行の明細書などの財政証明書を持参します。また、SEVPへの支払いを証明するために、I-901 SEVIS料金の領収書も持参します。
- 学業準備の証明: F-1ビザを申請する場合、あなたが選んだ学業プログラムに対する準備が整っていることを証明するために、標準化テストのスコア、学業成績証明書、前の教育機関からの卒業証明書や認定書などを持参します。
- アメリカ滞在の一時性の証明: 面接官に対して、あなたが永住移民ではなく、一時的にアメリカに滞在することを証明する可能性があります。
- 教育の活用方法の説明: 面接官は、あなたがアメリカで受ける教育をどのように活用するつもりかを知りたいと思うかもしれません。
これらの事項を準備し、面接に備えることで、ビザ申請の成功率を高めることができます。また、ビザ申請には偽造文書を使用しないことが重要です。常に正確で真実の文書を提出してください。
6. ビザ取得後の手続き
アメリカの学生ビザを取得した後、以下の手続きを行う必要があります。
- 旅行の準備: アメリカへの旅行を計画し、必要な準備を行います。
- 到着: アメリカに到着したら、最初に行うべき手続きを確認します。
- 学校への報告: アメリカに到着したら、指定された期日までに学校に報告します。
- 在留資格の維持: アメリカで学生として滞在するためには、特定の要件を満たし続ける必要があります。
- 学生の特典: 学生ビザを持つ学生は、特定の特典を受けることができます。
- 問題が発生した場合: 問題が発生した場合、どのように対処すべきかを理解します。
- 出国: プログラムが終了し、アメリカを出国する際の手続きを理解します。F-1ビザの学生とその扶養家族は、プログラム終了日(またはトレーニング終了日)から60日以内にアメリカを出国する必要があります。M-1ビザの学生とその扶養家族は、プログラム終了日(またはトレーニング終了日)から30日以内にアメリカを出国する必要があります。
これらの手続きを遵守することで、アメリカでの学生生活を円滑に進めることができます。
7. 権利と制限
アメリカの学生ビザを持つ学生は、特定の権利と制限があります。
F-1ビザを持つ学生は、最初の学年中はオフキャンパスで働くことはできませんが、特定の条件と制限の下でオンキャンパスでの雇用を受けることができます。最初の学年後、F-1ビザを持つ学生は、以下の3種類のオフキャンパスでの雇用に従事することができます:カリキュラム実践トレーニング(CPT)、オプショナル実践トレーニング(OPT)(完了前または完了後)、科学、技術、工学、数学(STEM)オプショナル実践トレーニング延長(OPT)。また、重度の経済困難や特別な学生救済などの特別な状況により、ケースバイケースでオフキャンパスで働くことも可能です。
M-1ビザを持つ学生は、学習が完了した後のみ実践トレーニングに従事することができます。
F-1およびM-1の学生がオフキャンパスでのトレーニング雇用に従事する場合、その雇用は彼らの学習領域に関連していなければならず、学校の指定官(Student and Exchange Visitor Information System(SEVIS)を維持する権限を持つ人)とUSCISによって事前に承認されていなければなりません。
8. よくある質問
アメリカの学生ビザに関する一般的な質問とその回答を以下に示します。
A: 学校からI-20フォームを受け取った後、すぐにビザ申請を開始できます。ただし、ビザの発行はコース開始日の120日前から可能となります。
A: F-1ビザを持つ学生は、特定の条件下でオンキャンパスで働くことができます。また、最初の学年後には特定の種類のオフキャンパスでの雇用に従事することも可能です。M-1ビザを持つ学生は、学習が完了した後のみ実践トレーニングに従事することができます。
A: ビザが切れた場合でも、I-20フォームが有効であれば、アメリカ国内に滞在することができます。ただし、一度アメリカを出国した場合、新たなビザを取得するまで再入国することはできません。
A: F-1ビザは「学術学生」のためのビザで、認定された大学、大学、神学校、音楽院、学術高校、小学校、その他の学術機関または言語研修プログラムで全日制の学生としてアメリカに入国することができます。一方、M-1ビザは職業またはその他の非学術プログラム(言語研修を除く)の学生を対象としています。
A: F-1ビザを持つ学生は、最初の学年中はオフキャンパスで働くことはできませんが、特定の条件と制限の下でオンキャンパスでの雇用を受けることができます。最初の学年後、F-1ビザを持つ学生は、以下の3種類のオフキャンパスでの雇用に従事することができます:カリキュラム実践トレーニング(CPT)、オプショナル実践トレーニング(OPT)(完了前または完了後)、科学、技術、工学、数学(STEM)オプショナル実践トレーニング延長(OPT)。